感情コントロールが必要な仕事
感情コントロールが必要な仕事とはどのようなものでしょうか。近年増加しているのが、感情労働と呼ばれる仕事です。自分の身体を動かして報酬を得る肉体労働や、知力を使うことによって報酬を得る頭脳労働とは違い、顧客に対してポジティブな感情を与えるようなサービスや振る舞いを自分の感情を抑制しながら提供し、報酬を得る仕事です。主に接客サービスがメインの業界・職種が該当します。サービス業の増加やインターネットの普及により、以前よりも感情労働が求められる機会が多くなりました。
-
近年増加している感情労働とは？
感情コントロールが必要な仕事を、感情労働と呼びます。アメリカの社会学者が提唱した概念です。肉体労働や頭脳労働とは異なり、顧客に対してポジティブな感情を与えることを優先する仕事です。生身の人間を相手にするため、感情の抑制や緊張などが常に生じます。近年は特に増加していますが、感情労働によるストレスによってメンタルヘルス不調に陥るリスクもあるため、事前に感情コントロールの方法を知っておかなければなりません。
-
感情労働に該当する業界・職種
感情労働のほとんどは接客サービスがメインとなる業界・職種です。具体的には、小売・飲食・航空・ホテル・医療・教育・保育・金融・広告などの業界が挙げられます。特に、接客業は「こうあるべき」というイメージが一般化しており、それにふさわしくない振る舞いは絶対に避けなければなりません。また、看護師は専門的な知識が必要なだけでなく、患者に対して丁寧な対応が求められます。少しの不注意が命に関わることもあるため、常に強いストレスを感じています。
-
感情労働が求められる社会的背景
以前よりも感情労働が求められるようになった要因としてまず挙げられるのが、サービス業の増加です。加えて、インターネットやSNSの普及も深く関連しています。サービス業は競争の激しい業界であり、競合他社との差別化を図るために顧客満足度が重視されています。ある程度指標化していますが、顧客の心理的・感覚的な評価は曖昧な部分が多く、それゆえ顧客と接する機会の多い部門で働く人には高度な感情労働が求められる状況になっています。
